大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和31(ヤ)14 判決

主 文

本件再審の訴を却下する。

訴訟費用は再審原告の負担とする。

事実及び理由

再審原告の請求の趣旨及び理由は、本判決末尾添附の別紙に記載する再審原告代

理人松尾菊太郎の再審理由のとおりであり、これに対する当裁判所の判断は次のと

おりである。

所論再審事由其の一について。

本件上告審判決は、所論D農林物産株式会社E営業所の業務の実態に関し第二審

判決に審理不尽ありとの上告論旨に対し、右第二審判決は、薪炭の卸売業者たる前

記会社のF支店がその業務運営の便宜上、上告人(再審原告)を営業所長として右

営業所を開設し、同会社から送荷した薪炭を小売業者に卸売せしめ、卸売代金は営

業所長就任の際約諾した担保契約に基づき同人名義をもつて送金決済せしめていた

事実を認定しているのであつて、これによりその業務の実態は明らかにされている

と認めることができるから、右第二審判決の審理不尽をいう論旨は採ることを得な

いものとして、これを排斥しているのである。それ故、右上告審判決は、所論の上

告論旨に対して判断を与えているのであつて、判断遺脱の違法は認められない。

同其の二について。

本件上告審判決の判断が、仮に所論のように誤つたものであるとしても、それは

上告審のした判断の内容の問題であつて、これをもつて、所論の点に対する判断が

なされなかつたということはできない。所論はひつきよう上告審の右判断の内容を

攻撃するものであつて、再審事由に該る判断遺脱があつたものとは認められない。

それ故所論は採るを得ない。

されば、本件再審の訴は理由がないからこれを却下すべきものとし、民訴四二三

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条、四〇一条、九五条、八九条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判

決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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